マイホームを売却した場合の特例

マイホーム(居住用財産)を売却した場合、一定の要件を満たすと税務上の特例を適用することが可能です。 (不動産を売却した場合の税金の基本はこちら

譲渡益が発生したのか譲渡損が発生したのかにより適用できる特例が異なりますので、まず、マイホームの売却により益が出ているのか、損が出ているのかを把握することが大切です。

譲渡益が発生した場合の特例

居住用財産を売却した場合の3,000万円の特別控除 

所有期間が10年超の居住用財産を売却した場合の軽減税率 

特定の居住用財産を売却した場合の買替えの特例 

譲渡損が発生した場合の特例

居住用財産の買替え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例 
特定居住用財産の譲渡損益の損益通算及び繰越控除の特例 

マイホーム(居住用財産)の特例を受けるための主な要件

  1. 現に居住している家屋(または家屋及び敷地)であること
  2. 居住していない場合であっても、居住しなくなって3年経過する日の年末までの譲渡であること
  3. 家屋を取り壊し、土地等だけの譲渡となるときは、取壊し後1年以内に譲渡契約を締結し、その間、土地の賃貸などをしていないこと
  4. 譲渡の相手先が配偶者などの特殊関係者でないこと

適用要件について詳しくは、税理士または税務署にご確認ください。

居住用財産を売却した場合の3,000万円の特別控除

自分が居住の用に供している居住用財産を売却した場合には、その譲渡所得から最高3,000万円の特別控除額を控除することができます。

譲渡価額−【取得費+譲渡費用】−3,000万円=譲渡所得金額 

譲渡所得が3,000万円に満たない場合には、特別控除額はその譲渡所得の金額が限度となります。

この特例は所有期間の長短に関係なく適用できますので、マイホームを売却しても、譲渡所得が3,000万円以下であれば、確定申告をすることにより税金は発生しません。

居住用財産を売却した場合の軽減税率

売却年の1月1日において所有期間が10年を超える居住用財産を売却した場合には、3,000万円の特別控除を差し引いた後の長期譲渡所得について軽減税率を適用することができます。

課税譲渡

所得金額 

税率 
所得税  住民税  合計 
原則  特例  原則  特例  原則  特例 

6,000万円

以下 

15%  10%  5%  4%  20%  14% 

6,000万円

超 

15%

−300万円 

5%

−60万円 

20%

−360万円 

この特例は、3,000万円控除と重複適用ができるところがポイントです。

特定の居住用財産を売却した場合の買換えの特例

売却年の1月1日において所有期間が10年を超える居住用財産で一定のもの(譲渡資産)を売却して、売却年の前年から翌年までの3年間に変わりの居住用財産(買換資産)を取得し、かつ、一定の期間内に居住の用に供する場合には、「特定の居住用財産の買換えの特例」の適用があります。

【譲渡資産の範囲】

  • 売却年の1月1日において所有期間が10年を超える居住用財産であること
  • 自分が10年以上にわたって居住用として使用していたものであること

【買換資産の範囲】

  • 中古建物である場合には、築25年以内であること又はいわゆる耐震住宅であること
  • 家屋の居住用として使用する部分の床面積が50u以下であること
  • 居住用家屋の敷地の面積が500u以下であること

【譲渡所得金額の計算】

  1. 譲渡価額−買換資産の取得価額=収入金額
  2. (譲渡資産の取得費+譲渡費用)×収入金額/譲渡価額=必要経費
  3. 収入金額−必要経費=長期譲渡所得
売った家よりも高い金額のマイホームを購入(建築)した場合には、譲渡所得は発生しませんが、安い家に買い替えた場合には、その差額について税金がかかります。

【適用する場合の注意点】

この特例の適用を受ける場合には、3,000万円の特別控除や軽減税率の特例の適用を重ねて受けることができません。

いずれの特例も適用できる場合には、買換え特例と3,000万円控除+軽減税率のどちらが有利かを判定して適用します。

マイホームを売却して損が発生した場合

高値で買ったマンションなどを売る場合、売却損が発生することがあります。

個人が土地や建物を売却して損が生じても、基本的に給与所得などからマイナスすることはできません。

しかし、マイホームを売却して損が発生した場合には、一定の要件を満たすことで、その年の給与所得、事業所得などからマイナスすることができ、引ききれない場合には翌年以後3年間にわたって繰越してマイナスすることができます。

マイホームの売却損をマイナスするための特例は、新たなマイホームを買換え取得する場合と取得しない場合の2種類があります。

1.居住用財産の買替え等の場合の譲渡損失の

                    損益通算及び繰越控除の特例  

                              (買換えが必要な特例)

2.特定居住用財産の譲渡損益の損益通算及び繰越控除の特例 

                             (買換えを必要としない特例)             

居住用財産の買替え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

マイホームを買換える方法 

譲渡した年の1月1日で所有期間が5年を超えるマイホームを売却して生じた売却損であること 
一定の親族(特殊関係者)に対する売却でないこと 
居住用部分が50u以上の家屋またはその敷地に買い換えたこと 
売却した年の前年から翌年までに新たなマイホームを買換え、その翌年までに入居すること 

新たなマイホームを取得するために償還期間10年以上の住宅ローンがあること

(この住宅ローンは住宅ローン控除の適用があります。) 

繰越控除を受ける年の所得が3,000万円以下であること 
譲渡した年の前年、前々年に居住用財産の3,000万円控除、軽減税率または買換え特例などの売却益の特例を受けていないこと 
売却年に必要書類を添付して確定申告し、その後、繰越控除の適用期間において連続して確定申告をすること 

特定居住用財産の譲渡損益の損益通算及び繰越控除の特例

 

対象となる売却損 

@譲渡対価−取得費等

A住宅ローンの残債−譲渡対価

           ⇒@とAのいずれか少ない金額 

 

 

マイホームを買換えない方法 

譲渡した年の1月1日で所有期間が5年を超えるマイホームを売却して生じた売却損であること 
一定の親族(特殊関係者)に対する売却でないこと 

売却時点で売却するマイホームを取得にかかる償還期間10年以上の住宅ローンがあること  

繰越控除を受ける年の所得が3,000万円以下であること 
譲渡した年の前年、前々年に居住用財産の3,000万円控除、軽減税率または買換え特例などの売却益の特例を受けていないこと 
売却年に必要書類を添付して確定申告し、その後、繰越控除の適用期間において連続して確定申告をすること 

 

マイホーム売却に関するご相談、お問合せは

電話044-271-6690

またはメールより